「大悲に生きる~門弟の遺跡を訪ねて」
教区教化委員会研修部門主催によるこの学習会は5年目を迎えました。今回は、昨年に引き続き、北関東での宗祖親鸞聖人の教化の歩みを訪ね、ご門弟である関東二十四輩ゆかりの寺院を中心に巡ってきました。
2019年6月4日(火)~6日(木)の二泊三日の旅程でした。今年も今井雅晴(筑波大学名誉教授)先生にご同行願って様々なお話しをいただきました。
その旅の一部をご紹介します。
【第一日目6/4(火)】高岡教務所を大型バス1台で6:10に出発し、途中2か所で参加者と合流。快晴の中、一路、北関東に向かいました。参加者は32名です。
途中、上信越自動車道「松代PA」にて弁当を積み、車中にて早めの昼食。東北自動車道「佐野SA」で12:50頃、今井先生と合流しました。
北関東自動車道から常磐自動車道を経由して、今回最初の訪問地である『真佛寺(茨城県水戸市飯富町 浄土真宗単立寺院)』を訪ねました。
同寺は親鸞聖人傳絵ならびに御傳鈔下巻第五段に記されている二十四輩第二番の大部平太郎である「真仏」開基とされ、「一向専修之七箇條問答」や「親鸞聖人蓮如上人連座の御影」の他多数の法宝物が伝えられています。
近くには『聖人御田植御旧跡』もあります。
第一日目は、長時間のバス移動ということもあり、土浦阿見のホテルにチェックイン後、霞ヶ浦湖畔の「三浦柳」にてウナギ料理に舌鼓を打ちながらそれぞれがゆっくりと懇親できました。
【第二日目6/5(水)】二日目は、ホテルをゆっくり目のチェックアウト後、「霞ヶ浦」へ。雄大な湖に見とれながら心地よい湖風に吹かれながら遊覧船に乗って「湖上めぐり」を楽しみました。
次に「牛久大仏(茨城県牛久市)」を外観から見学しました。巨大な阿弥陀大仏に驚愕しながらの見物でした。
一路バスは、坂東市へ。『妙安寺(茨城県坂東市みむら 真宗大谷派寺院)』を訪れました。同寺は、二十四輩第六番の「成然」を開基とし、聖人の従兄弟ともされます。「聖徳太子御絵傳」や安阿弥(快慶)作とされる「阿弥陀如来立像」の他多数の法宝物が伝わっています。
次に『法恩寺(茨城県常総市豊岡町 真宗大谷派寺院)』を訪れました。同寺は、二十四輩第一番の「性信」開基とされます。聖人がもっとも信頼された横曾根門徒の第一人者です。南北朝時代の性信坐像と娘の証智尼坐像の他多くの法宝物が伝えられています。近くには、性信の荼毘塔があるそうです。
次につくば市内へ移動し、「今井雅晴先生」の講演をイーアスつくば内の「イーアスホール」で「親鸞聖人と関東の門弟たち」と題し、貴重なお話しを聴講しました。
講演会終了後、本日の宿へチェックイン後、ホテル近くの「和助」で牛タンに魅了されながら楽しいひと時を過ごしました。
【第三日目6/6(木)】いよいよ学習会の最終日を迎えました。早朝に二十四輩第十八番「入信」開基とされる『常福寺(茨城県つくば市大曽根 真宗大谷派寺院)』を訪ねました。「筑波山餓鬼済度の御影」や「八字名号廿四輩連座の御影」など多数の法宝物が伝わっています。
次に二十四輩第五番「信楽」を開基とする『弘徳寺(茨城県結城郡八千代町 真宗大谷派寺院)』を訪ねました。室町時代の「阿弥陀如来立像」や江戸時代の「聖徳太子立像」などの法宝物が伝えられています。
学習会最後の訪問地である『稱名寺(茨城県結城市結城 浄土真宗本願寺派寺院)』を訪ねました。同寺も初日に訪れた「真佛寺」と同じ二十四輩第二番「真仏」が開基とされます。聖人直筆とされる「往生要集見聞」や「観経曼荼羅」など多くの法宝物が伝えられています。
結城市内で昼食をとった後、今回も大変ご苦労とご教授いただいた今井先生を栃木県の「JR小山駅」へお送りしお別れです。
北陸路を目指して帰路へ。お天気にも恵まれ誰一人怪我なく、それぞれの到着地へほぼ時間通りに到着しました。みなさんお疲れさまでした。
また、参拝と訪問をさせていただいたお寺に手厚く歓迎をいただいたことをあらためて感謝いたします。
この御旧跡学習会の旅は、次回Vol6をもってひと段落となります。
2020年5月19日(火)~21日(木)に神奈川方面を予定しています。多数の参加をお待ちしています。
研修部門通信員 峰 慎樹