お墓?納骨堂?どっちがいいのだろう?~石材店の方にきいてみました~【おてらの人】

高岡教区に有縁の色々な方を紹介している【おてらの人】シリーズ。
今回は、高岡市中曽根で石材店を営んでおられる土肥春彦さんをご紹介します。

筆者と土肥さんとの出会いは30年以上、以前の職場でのことでした
(ちなみに筆者は兼業僧侶です、兼業農家のように兼業僧侶の方も実は沢山おられます)。
職場を離れた今も仕事抜きで友人としてお付き合いをさせていただいています。

今回は普段の【おてらの人】とは又別の在家の方の目線で「最近気になるお墓事情」を聞かせていただきました。

人が亡くなり、葬儀・中陰を経てお墓に納骨をするわけなのですが、そのお墓の形式が近年変化しつつあります。
このことは、私たち僧侶側も感じていることです。

Q:最近増えている納骨堂形式について。

土肥さん:
納骨堂形式は、建物内なので、お墓参りをするのに天候に左右されないという点では良いと思います。
又、管理をし易いことも利点です。
但し、永年ではない(33年・50年契約など)ので、その後のお骨の管理が問われます。
しかも、この形式については法律で守られているわけではではないのでトラブルが増えているという現状があります。
管理者(仏壇店などの業者)も永年ではない現在の事情についても考慮する必要があります。
「お墓」は建てた家族単体ですが、「納骨堂」はそのもの全体で管理されているということを忘れてはいけないですね。
自分は、将来のことを考えたらやはり土地の上に建てた「お墓」が安心できます。

Q:では「お墓」の建墓について。

土肥さん:
「お墓」は家を建てるのと同じです。 ポンと建てられるものではないので、しっかりと良いお店を選ぶことが大切だと思います。
墓地については、富山県の場合は、土地が広く比較的安価です。
都会などでは墓地費が1,000万円/㎡というところもあります。
しかも、辺鄙な山間にあり最寄りの駅などから1~2時間もかかる場所であったりするそうです。

Q:これからのお墓事情について

土肥さん:
少子化に伴い、一人っ子同士の結婚によって、一家族で両家の墓守をしなければならなくなっている事例が増えてきています。
更には後継者が居なくなり「墓じまい」をせざるを得ないという事情もあります。
今後ますます「墓じまい」は増えていくことが予想されます。
しかし、それでも私は、土地の上に「お墓」を建ててご先祖様に感謝の意を表することが一番大切なことだと感じています。

今回たくさんのお話を聞かせていただきました。
土肥さんは石材店さんの視点ということもありますが、今回のブログがお墓について悩んでいるご門徒さんや、お寺さん方のお役に立てれば幸いです。

情報部門 高井徹